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「……何を拾ったって?」
いかにも怪訝そうに眉を顰めて、主たる少年は伏せていた顔を上げた。
今までスラスラとよどみなく走っていた羽ペンが、ぴたりと動きを止める。
ものを書くときだけ装着られる眼鏡が、午の光を弾いて銀色に鋭く輝いた。
その硝子の奥に静かに鎮座するのは、冬の空をそのまま閉じ込めたような冷たい蒼の瞳。
すぅ、と眇められたその瞳には、目の前の青年を訝しむような光が湛えられていた。
「…この場合、拾った、というのは表現として不適切ですよ、ぼっちゃん…」
「言い方が綺麗ならそれで良いのか?面倒な奴だな。それに実際拾ったことには
変わり無いだろう?──俺の耳が怪訝くなってなければ、女を拾ったと聞こえたが」
「ちゃんと聞こえてるじゃないですか。正確に申し上げれば、保護しました、と」
「お前もしつこい奴だな。拾ったで済ませ」
些かうんざりとした顔で、主はグレミオを見上げた。グレミオは再び、ぼっちゃん、と主を
嗜める。解かった、と主は手を振って小言の続きを拒否した。
「お前と人道主義について語り明かす趣味も時間も無い。…それで、その女が如何した。
帝国軍の草か?こんな湖のど真ん中で行き倒れもあるまい」
「それが……溺れて流れ着いたみたいで…。これも一種の行き倒れですかね…?」
グレミオの曖昧な言いように、主は一瞬目を瞬き。そして呆れたような声を上げた。
†
「……コイツか?このクソ寒い中、寒中水泳してて溺れたバカは」
渋々グレミオについて行った──と言うより連行されてきた──医務室。その真っ白な
寝台の上に、一人の娘が青ざめた顔のまま横たわっていた。
ぼっちゃん、と諫めるグレミオの声。どうやら未だ人道主義は続いているらしい。
彼はうんざり顔をさらに顰めて、大人しく壁に凭れ掛かった。
(…鬱陶しい。何で俺が、こんなトコまで付き合わなきゃいけないんだ?)
テキパキと看護するグレミオを傍目に、主は一人窓の外を見ていた。
遠く霞むのは、帝国領。──あの何処かに、テッドが居る。
(……こんなことしている場合じゃない。早くアイツを助けないと)
正直、この行き倒れの女がどうなろうと知ったことではなかった。寧ろ危険分子なら
早々に削除しなくては、と頭のどこかで計算している自分が居たくらいだ。
「──あ、ぼっちゃん!気が付いたようですよ!」
「そう。良かったな」
にこやかにそう告げるグレミオの声に、生返事だけ返して。
主の蒼い瞳は、ただひたすらに、白く霞む先に聳え立つ宮──黄金の都を見つめていた。
──…See you next Seen…
何処に転がるか、自分でも解からない(ヲイ)
続きにて、拍手のレスやってます(^^)
拍手とコメント、有難う御座います~(^^)vv
何か急に書きたくなって、突発的に始めた連載モドキ(笑)
なので、何時オチが書けるのか。どうやってオチまでも持っていくかが
自分の中でも非常にあやふやです。ぶっちゃけ(笑/ヲイ)
でもでも、そんな作品でも「続きが気になる!」と仰っていただけるのが
物凄く嬉しいですvv有難うv
「よっしゃ!期待されてるし、頑張るぞー!」と栄養ドリンク並に元気になります(^^)
グレさんの手は、自分で書いてて「わー…一体何年後の話なんだろう」と
じーんとくるものがありましたね。泣いていただけたなんて、物凄く僥倖ですv
ヒロインちゃんも、どうやら「ごちそうさま」されちゃったみたいで(ヲイ)
オチは考えてあるんだけど、何せ此処、書く量が少ないから(笑)
もう普通にサイトで書け、って話です( ̄▽ ̄)
ご期待にこたえられるよう、頑張って続き書きますね!(^^)
これからも、応援よろしくいただけると嬉しい限りです(※日本語可笑しい)
それでは、この辺で。
最後にもう一度、心から、有難う御座いましたv