日常の一コマや感じたこと。
偏見に満ちたオタク発言とか
二次創作発言などが極めて多し。
良く分からないと言う方は、回れ右推奨です。
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「此度ばかりは、来んで良か」
密やかな闇に、低い声が囁いた。
見遣る私の瞳に、難しい顔をした男の顔が映る。
毎晩のように繰り返す、他愛のない話。
その終わり際に、思い出したように言う言葉。
「此度ん戦は、今までと違う。大兄(=義久)からの援軍も
満足には得られん。俺ん手勢――日向衆と有馬殿と。
合わせて六千がやっとじゃ。龍造寺がどんくらいの
兵を寄せち来っか分からんじゃっでな。
……わいのこつ(お前のこと)まで守ってやる余裕が無か」
「……家久さんらしくないですね」
そんな弱気な事を言うなんて、とは言わずに置いた。
今の彼――家久さんに、その言葉は多分地雷だ。
忠平(=義弘)さんとのことを、未だに昇華しきれていないから。
売り言葉に買い言葉の兄弟げんか。
これが悪い方に行かないことを祈っているのに、私が
油を注いでは意味が無い。
言葉を止めた私を見て、家久さんは何か言いたそうに口を開くも
言葉を呑んだ。そして、緩く頭を振る。
「…何ち言われてん、わいを連れちく気は無か。
此度ばかりは、此処で大人しゅう待っちょれ」
「嫌です」
「そげん言うても、連れちかんぞ」
「だったら勝手について行くだけです。それで死んでも悔いは無いです」
「またそげんこつ言うが…!わいは女子ぞ?」
「今さら何を。――私は、この世界に来た時から決めてるんです。
私の命は家久さんのために使うって。だから傍にいる。そうじゃなきゃ
私にとって意味が無いんですから」
私だけ生き残っても意味が無い。
私は私の大事な人――愛する人のために命を使うと決めている。
だからついて行くのだ。どこまでも、貴方の隣にいるために。
場違いなほどにっこりと笑う私に、家久さんが顔を顰めた。
私の肩に手を伸ばそうとして、途中で止まる。
暫く空に浮いていた手は、結局拳を握って己の膝へと戻った。
お互い、気持ちは分かっているのに。
お互いが、踏み込み切れない。
――否。
私が踏み込ませない。
私は貴方の『家族』じゃない。――なれは、しない。
貴方が大事に思う者は、私じゃない。――私であっては、ならない。
「…と言うことで。家久さんに連れていく気が無くても、
私は勝手について行きますよ。どんな手段を使ってもね。
――さぁ、もう寝所にお戻りくださいな。今日のおしゃべりは此処までです。
……早くしないと、又七郎さんが心配なさいますよ?」
「……あれももう、子供じゃ無か」
「初陣するからですか?――でも、親にとって子供はいつまでも子供でしょう?
…お戻りください。眠れないのなら、奥方様に手紙でも書くのも宜しいでしょう」
「…っ。俺は――」
「おやすみなさい、家久さん」
何も言わせない。言わせてはいけない。
誰も傷つけたくないのだ。――私は、貴方も。貴方の家族も皆、大好きだから。
「――大丈夫ですよ」
諦めたように立ちあがって、部屋を出ていく家久さん。
その背に、独り言のように投げかけた。
立ち止り振り返った家久さんに、私は笑う。
「龍造寺には、負けません。又七郎さんも、無事ですよ」
宣託のように言って、私は立ちあがる。
私の名を呼んで立ちつくす家久さんに、私はもう一度笑いかけた。
†††
悪乗りして書いてみた。その二。
『咆哮!島津十字』の家久さん話。相変わらずニセモノ。
薩摩弁もな!(涙)
タイムスリップしたヒロインとの一コマ。
又七郎(豊久)が居るので、島原の合戦(沖田畷の戦い)の前ですね。
嫁さんが居て、二男三女のオトンで。
良いパパ・良い夫の家久さん相手じゃ、中々ラブれません(苦笑)
なのでこう、プラトニックな関係というか。
お互い好きなんだけど踏み込めない。甘酸っぱい関係と言うか。
そんなん目指して玉砕(爆)
…だってこれじゃ、家久さんが単なる優柔不断男なだけじゃないすか…。
本物は断然カッコいいですよ!これはニセモノですよ!(当然だ)
もっとこう、大人な関係にしたい。
いつか、サイトで(待て)
密やかな闇に、低い声が囁いた。
見遣る私の瞳に、難しい顔をした男の顔が映る。
毎晩のように繰り返す、他愛のない話。
その終わり際に、思い出したように言う言葉。
「此度ん戦は、今までと違う。大兄(=義久)からの援軍も
満足には得られん。俺ん手勢――日向衆と有馬殿と。
合わせて六千がやっとじゃ。龍造寺がどんくらいの
兵を寄せち来っか分からんじゃっでな。
……わいのこつ(お前のこと)まで守ってやる余裕が無か」
「……家久さんらしくないですね」
そんな弱気な事を言うなんて、とは言わずに置いた。
今の彼――家久さんに、その言葉は多分地雷だ。
忠平(=義弘)さんとのことを、未だに昇華しきれていないから。
売り言葉に買い言葉の兄弟げんか。
これが悪い方に行かないことを祈っているのに、私が
油を注いでは意味が無い。
言葉を止めた私を見て、家久さんは何か言いたそうに口を開くも
言葉を呑んだ。そして、緩く頭を振る。
「…何ち言われてん、わいを連れちく気は無か。
此度ばかりは、此処で大人しゅう待っちょれ」
「嫌です」
「そげん言うても、連れちかんぞ」
「だったら勝手について行くだけです。それで死んでも悔いは無いです」
「またそげんこつ言うが…!わいは女子ぞ?」
「今さら何を。――私は、この世界に来た時から決めてるんです。
私の命は家久さんのために使うって。だから傍にいる。そうじゃなきゃ
私にとって意味が無いんですから」
私だけ生き残っても意味が無い。
私は私の大事な人――愛する人のために命を使うと決めている。
だからついて行くのだ。どこまでも、貴方の隣にいるために。
場違いなほどにっこりと笑う私に、家久さんが顔を顰めた。
私の肩に手を伸ばそうとして、途中で止まる。
暫く空に浮いていた手は、結局拳を握って己の膝へと戻った。
お互い、気持ちは分かっているのに。
お互いが、踏み込み切れない。
――否。
私が踏み込ませない。
私は貴方の『家族』じゃない。――なれは、しない。
貴方が大事に思う者は、私じゃない。――私であっては、ならない。
「…と言うことで。家久さんに連れていく気が無くても、
私は勝手について行きますよ。どんな手段を使ってもね。
――さぁ、もう寝所にお戻りくださいな。今日のおしゃべりは此処までです。
……早くしないと、又七郎さんが心配なさいますよ?」
「……あれももう、子供じゃ無か」
「初陣するからですか?――でも、親にとって子供はいつまでも子供でしょう?
…お戻りください。眠れないのなら、奥方様に手紙でも書くのも宜しいでしょう」
「…っ。俺は――」
「おやすみなさい、家久さん」
何も言わせない。言わせてはいけない。
誰も傷つけたくないのだ。――私は、貴方も。貴方の家族も皆、大好きだから。
「――大丈夫ですよ」
諦めたように立ちあがって、部屋を出ていく家久さん。
その背に、独り言のように投げかけた。
立ち止り振り返った家久さんに、私は笑う。
「龍造寺には、負けません。又七郎さんも、無事ですよ」
宣託のように言って、私は立ちあがる。
私の名を呼んで立ちつくす家久さんに、私はもう一度笑いかけた。
†††
悪乗りして書いてみた。その二。
『咆哮!島津十字』の家久さん話。相変わらずニセモノ。
薩摩弁もな!(涙)
タイムスリップしたヒロインとの一コマ。
又七郎(豊久)が居るので、島原の合戦(沖田畷の戦い)の前ですね。
嫁さんが居て、二男三女のオトンで。
良いパパ・良い夫の家久さん相手じゃ、中々ラブれません(苦笑)
なのでこう、プラトニックな関係というか。
お互い好きなんだけど踏み込めない。甘酸っぱい関係と言うか。
そんなん目指して玉砕(爆)
…だってこれじゃ、家久さんが単なる優柔不断男なだけじゃないすか…。
本物は断然カッコいいですよ!これはニセモノですよ!(当然だ)
もっとこう、大人な関係にしたい。
いつか、サイトで(待て)
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