忍者ブログ
日常の一コマや感じたこと。 偏見に満ちたオタク発言とか 二次創作発言などが極めて多し。 良く分からないと言う方は、回れ右推奨です。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「貴方と、貴方の大事な家族を傷つけたくないんです」

 そう言って笑う女。
 何が。
 何が傷つけたくない、じゃ。

「わいは、己で気づかんとかよ」

 一歩踏み出す。
 女は一歩逃げる。
 この、やっせんぼ(臆病者)が。

「わいは」

 部屋の隅に追い込んで。
 困り切った顔を無視して、壁ん押しつくる。
 腕の中に閉じ込めちやった。
 わっぜ(とても)こんめな(小さな)女。
 おいよか(俺よりも)、頭一つ二つ、下んある顔。

「そげして、おいを…おいの気持ちば否定して、
 そいでおいを傷つけちょらんち思うとっどか?」

 痛ぇとこ突かれた。
 そげな顔して、俯く顔。
 こっち見ろ、と顎ば掴んで上向かす。

「何て言われてん、おいは、わいを傍から離す
 つもいは無か。――じゃっで、わいも逃げんな」

 やっせんぼは、どっちか。
 
 喉ば痞えち、よう言わん。
 たった一言を閉じ込めたまま、
 暫く二人して、黙っとった。




  †††
懲りずに薩摩弁…。ああもうニセモノ甚だしい。
ごめんなさい薩摩の皆様…(--;)
でも薩摩弁好き。島津家大好きv(萌)
イメージとしては「薩摩十字」の家久さんですが。
特に名前出てこなかったので、「かいこ」さんの
義久お兄ちゃんでも良いかもしれない。
ええ、適当です(ダメじゃん)
んー、やっぱサイトにコーナー作ろうかなぁ…。
PR
「此度ばかりは、来んで良か」

 密やかな闇に、低い声が囁いた。
 見遣る私の瞳に、難しい顔をした男の顔が映る。
 毎晩のように繰り返す、他愛のない話。
 その終わり際に、思い出したように言う言葉。

「此度ん戦は、今までと違う。大兄(=義久)からの援軍も
 満足には得られん。俺ん手勢――日向衆と有馬殿と。
 合わせて六千がやっとじゃ。龍造寺がどんくらいの
 兵を寄せち来っか分からんじゃっでな。
 ……わいのこつ(お前のこと)まで守ってやる余裕が無か」
「……家久さんらしくないですね」

 そんな弱気な事を言うなんて、とは言わずに置いた。
 今の彼――家久さんに、その言葉は多分地雷だ。
 忠平(=義弘)さんとのことを、未だに昇華しきれていないから。
 売り言葉に買い言葉の兄弟げんか。
 これが悪い方に行かないことを祈っているのに、私が
 油を注いでは意味が無い。
 言葉を止めた私を見て、家久さんは何か言いたそうに口を開くも
 言葉を呑んだ。そして、緩く頭を振る。

「…何ち言われてん、わいを連れちく気は無か。
 此度ばかりは、此処で大人しゅう待っちょれ」
「嫌です」
「そげん言うても、連れちかんぞ」
「だったら勝手について行くだけです。それで死んでも悔いは無いです」
「またそげんこつ言うが…!わいは女子ぞ?」
「今さら何を。――私は、この世界に来た時から決めてるんです。
 私の命は家久さんのために使うって。だから傍にいる。そうじゃなきゃ
 私にとって意味が無いんですから」

 私だけ生き残っても意味が無い。
 私は私の大事な人――愛する人のために命を使うと決めている。
 だからついて行くのだ。どこまでも、貴方の隣にいるために。

 場違いなほどにっこりと笑う私に、家久さんが顔を顰めた。
 私の肩に手を伸ばそうとして、途中で止まる。
 暫く空に浮いていた手は、結局拳を握って己の膝へと戻った。

 お互い、気持ちは分かっているのに。
 お互いが、踏み込み切れない。
 ――否。
 私が踏み込ませない。
 
 私は貴方の『家族』じゃない。――なれは、しない。
 貴方が大事に思う者は、私じゃない。――私であっては、ならない。

「…と言うことで。家久さんに連れていく気が無くても、
 私は勝手について行きますよ。どんな手段を使ってもね。
 ――さぁ、もう寝所にお戻りくださいな。今日のおしゃべりは此処までです。
 ……早くしないと、又七郎さんが心配なさいますよ?」
「……あれももう、子供じゃ無か」
「初陣するからですか?――でも、親にとって子供はいつまでも子供でしょう?
 …お戻りください。眠れないのなら、奥方様に手紙でも書くのも宜しいでしょう」
「…っ。俺は――」
「おやすみなさい、家久さん」

 何も言わせない。言わせてはいけない。
 誰も傷つけたくないのだ。――私は、貴方も。貴方の家族も皆、大好きだから。

「――大丈夫ですよ」

 諦めたように立ちあがって、部屋を出ていく家久さん。
 その背に、独り言のように投げかけた。
 立ち止り振り返った家久さんに、私は笑う。

「龍造寺には、負けません。又七郎さんも、無事ですよ」

 宣託のように言って、私は立ちあがる。
 私の名を呼んで立ちつくす家久さんに、私はもう一度笑いかけた。




     †††
悪乗りして書いてみた。その二。
『咆哮!島津十字』の家久さん話。相変わらずニセモノ
薩摩弁もな!(涙)
タイムスリップしたヒロインとの一コマ。
又七郎(豊久)が居るので、島原の合戦(沖田畷の戦い)の前ですね。
嫁さんが居て、二男三女のオトンで。
良いパパ・良い夫の家久さん相手じゃ、中々ラブれません(苦笑)
なのでこう、プラトニックな関係というか。
お互い好きなんだけど踏み込めない。甘酸っぱい関係と言うか。
そんなん目指して玉砕(爆)
…だってこれじゃ、家久さんが単なる優柔不断男なだけじゃないすか…。
本物は断然カッコいいですよ!これはニセモノですよ!(当然だ)

もっとこう、大人な関係にしたい。
いつか、サイトで(待て
 事ある時に降る雨を、島津雨と呼ぶ。
 吉兆として喜ばれるそれだが、今はどうなのだろう。

「蝉時雨も、それに含まれます?」
「入らん」

 ぷか、と紫煙を燻らせて。
 隣に座った男が即答する。
 島津宗家十六代目当主、義久さん。
 ポニーテールに括った長い髪を、鬱陶しそうに一度掻きあげた。

「でも。これだって雨ですよね?」
「雨は雨でん、蝉の声じゃ。天かい降っ水じゃ無かが。
 ――大体、そいまで入れっしもたら、有難味が薄ぅなるがよ」
「有難味……。そういう、問題でしょうか…?」
「……わい(お前)は、存外しつけぇ(しつこい)の。
 そいとん何か?蝉にまで頼らにゃならんほど、おい(俺)が
 頼り無かち思うちょっとか?」

 じろり、と。
 涼やかにして切れ長の瞳が、私を睨む。
 まさか、と私は慌てて手を振った。

「島津に暗君無し。総領の義久様に、そんなこと言いません。
 そもそも、そんなこと思いもしませんよ」
「ふん、口だけは達者じゃの」

 ぷか、と。紫煙が再び揺れた。
 
「大体」

 咥え煙草が良く似合う、端整な横顔。
 目を眇めて私を見ている。

「吉兆は戦ん時だけで充分じゃ。今これが吉兆なれば、
 おいは、わいに要らん期待ばしちまうじゃろが」
「へ?」

 ぽかんと口を開けて、彼を見る。
 義久さんは、そんな私を見て、失礼なほど盛大な溜息をついた。

「分からんなら良かが。忘れろ」

 少し拗ねたような口調で言って、義久さんは立ちあがる。
 慌ててそれを追おうとした私に、ついて来んな、と一言。
 見上げる私と、見下ろす義久さん。
 交わった視線を逸らして、義久さんはもう一度溜息をついた。

「……ここまで鈍感やと、期待すんのもバカバカしかね」

 鈍感、と。
 止めのように言い捨てて、義久さんは屋敷の奥へと入って行く。
 一人残された私に、蝉時雨だけが降り注いだ。




    †††
ノリで書いた、かいこさんの義久さん。
ニセモノとか言う以前に、薩摩弁がめちゃくちゃだ…(笑)
島津十字の家久さんも書きたいですねぇ…。
溺愛する愛娘(=亀寿)が居ても。
それでも全然良いよ義久様…!(落ち着け)
ツンデレな感じで書きたい。
いやむしろ、ツンツン時々デレぐらいで。デレが圧倒的少ない(笑)
だってそういう御方だし(笑)
稚拙な駄文ですが、読んでいただいて多謝です(^^)


    †
<余談>
久しぶりにBSR宴やってたら。
宗麟が信じられないほど面白くてツボった(笑)
二番目に覚える固有技。名前長くて忘れちゃったけど。
あれもう最高に面白いんですけど…!性能もだけど、効果演出が(笑)
「アイム、ソーリン!」言い出した時は吹いたよ(笑)
てかあれ、最初のポーズはあれか?マイケルか?(笑/違)
すっかり気に入って、そればっか使ってた(笑)
宗麟のアシストに、歳久と家久を連れていくとか。
何考えてんだお前って思ったけども(笑)
つーか。歳久と家久が居るんだったら、義久も居てほしかったがよ…!
義弘が当主設定だから、ダメなのかしら(しょんぼり)
でも豊久も居るんだし…!
ていうか、むしろ島津四兄弟+貴久(父)+新日斎様(祖父)が欲しい。
…無い物ねだりばっかりしてますね。ええ、ほんとに(苦笑)
 最近、彼女の様子がおかしい。
 ――と言って、具体的に「何がどうだ」とは言えないのだが。
 しいて言えば「不機嫌」なのだろう。
 目が合えば、一応笑う。会釈をする。――でもそれだけ。
 話しかければ、一応応える。冗談に笑う。――でも愛想笑い。
 意図的なのか、無意識なのか。
 俺には量りかねるが、ともかく、彼女は「不機嫌」らしい。


「何も聞かないんですね」

 ぽつり、と彼女が唐突に呟いた。
 何のことかなど、考えるまでもない。
 いつだってそのことを考えているのだから。
 だが、それを直接問うことはしなかった。
 妙な意地の張り合いだと、自分でも笑ってしまう。

「何のことだ?」
「…。分からないなら、良いです」

 とぼけた顔に、彼女は顔を顰める。
 何か言いたそうな顔をして、結局踵を返してしまった。

「…何なんだよ、一体」
「――鈍いなぁ」

 独り言に相槌が返って、少し驚いた。
 振り返ると、俺よりずっと背の低い。けれど彼女よりは高い、
 団右衛門がいた。ニヤニヤしながら俺を見上げている。

「…団右。盗み聞きとは趣味が悪いぞ」
「人聞きの悪い。廊下は公共の場所だろ?聴こえただけだよ」

 にぃっと。悪戯小僧の笑みで笑って、団右衛門は俺に一歩近づく。
 そうして、ぐい、と胸を張るようにして俺を見上げた。

「天才軍師も、女心はからっきしだね。――彼女、妬いてんだよ」
「……はぁ?」
「あ、その顔は『心外な』って言いたそうだな。でも、そりゃあお門違いだ。
 ――彼女は間違いなく妬いてるよ。……薄田と、遊女の話、してたろ?」
「遊女?……昔の話だろ。そんなの」

 悪い男ではないが、女の話じゃ事欠かない薄田と、ほんの少し。
 戯言程度に話をしていただけで、後ろめたいことは無い。
 そう言うと、「鈍いなぁ」と団右衛門は再度言った。

「昔だろうと今だろうと。惚れた男のことなら知りたいのが女心さ。
 昔のことに目くじら立てるのは、あんまりにも狭量だと。
 分かっていてなお、拗ねちまうんだ。可愛いもんじゃないか」
「……」
 
 そういうものだろうか?
 それなら、直接言えば良いのに。なぜ何も言わない?

「何も言わないのは、又兵衛も同じだと思うけどね」

 心を読んだように、団右衛門が言う。相変わらず、悪童の笑みで。

「何でそんな拗ねてるんだ?って。聞けばいいじゃないか。
 お互い黙ってるんだったら、年長者の方。男の方が折れてやれよ」
「……。あんた、意外と誑しだな」

 何だか妙に悔しいので、そう言ってやった。
 団右衛門は、にぃっと得意げに笑う。

「そりゃそうさ。僧形にあって、刀を常に持ち歩くような。
 そんな生臭坊主だったんだぜ?女に縁が無い方がおかしいだろ?」

 そう言って、生意気な生臭『元』坊主は笑った。
 礼を言うのも癪なので。
 後ろ手に手だけ振って、俺は彼女の消えた方へと歩き出した。




   †
何となく又兵衛さんと、塙ちゃんとの話(笑)
こういう話は、真田より塙ちゃんの方が向いてそうだなぁと。
シバリョの塙ちゃんなら、色恋沙汰も詳しそう(笑)
まぁ、モテ男な薄田さんの方が、もっと詳しそうだけども(笑)
それでは、此処まで読んでくださって有難うございました!
 きっとこれが最後だろう――
 腕に抱く彼女の寝顔を見ながら、そう、確信していた。
 
(……幼い顔だな)

 歳は既に二十歳を超えているという。
 その割に幼い顔立ちをしているように思う。
 ――それとも。
 『人生五十年』と生き急ぐ、俺達の方が老熟しているのだろうか。

(…睫毛、こんなに長かったか?)

 障子越しの月明かりに浮かぶ寝顔。
 改めてしみじみと見つめて、新たに発見した。
 しっとりと汗ばんだ顔。
 震えるような睫毛。
 俺を逃がさないと言いたげに、着物を握る、小さな手。

 ――間違った、とどこかで思った。

 最初から死ぬことは分かっていた。
 もう此処は、俺達のような男が生きていく世界じゃない。
 武辺者が夢見て走る世界じゃない。
 能吏がのし上がっていく世界。
 そんな世界では、俺たちは生きていけない。
 ――だから、此処に。大坂に来たのに。

 どうしようもなく、惚れてしまった。
 どうしようもなく、愛おしく思ってしまった。
 
 生きたい、と言う言葉が、脳裏をかすめた。
 
「う……ん……」
 
 彼女が僅かに顔をしかめた。
 起きてはいない。
 だが、思考を読まれたようで、少しだけ焦った。

「……俺は、もう、此処には戻ってこない」

 囁くように口にして、頬を撫でた。
 今度は擽ったそうな顔をする。――愛しい、嬰児の様な顔。

「だが、正直……。正直言えば、あんたのことだけが、心残りだ」

 行く末を共に。
 そう夢見たい。でもそれは叶わない。――俺が自分で叶えない。

「あんただけは、死んでほしくない。幸せになってほしい。
 俺の分までなんて言わない。ただ、あんたが幸せでいてほしいんだ」

 無理を言う。――分かってる。
 幸せになってほしかったら、気持ちに。
 想いに応えるべきでは無かったのに。
 ――だが。

「俺は幸せだったよ。人生の最後で、あんたに出逢えた」

 自分勝手な幸せを、許してほしい。
 俺は十分幸せだった。これ以上は、もう要らない。
 彼女のぬくもりだけを抱いて、そうして、逝ける。

 穏やかに眠り続ける彼女。
 最期の最期。往生際悪く。

 俺は彼女を、強く抱きしめた。





   †
五月十日。で後藤さんなので(待て)
昨日の又兵衛さんサイドの話と言うか。
二日続けて死にネタもアレだと思い、前夜の話に。
…微妙に死にネタやん(汗)>自分
で、でもまだ道明寺前夜だし!(言い訳)
また改めて、甘いの書くかサイトに開設します!(ヲイ)
昨日と揃って読んでいただき、有難うございました!
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[03/12 生存者R]
[12/09 Rです(`▽▼)]
[10/14 Rですψ(●▽´)ψ]
[04/10 Rです(六▽ ̄;)]
[01/05 Rです(六▽ ̄;)]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析
Copyright ©  -- DailyLife --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
忍者ブログ  /  [PR]